「台風が来たらどうすればいいの?」や「簡単にできる台風対策を知りたい!」と思っている方も多いでしょう。
台風によって引き起こされる被害は、事前に対策をしておくことで被害を抑えることができます。
こちらの記事では、台風によって引き起こされる被害の種類から、対策方法、自宅に備えておくべき物まで詳しくご紹介します。
しっかりと台風に関する知識をつけて、自分の命や家族の命を守りましょう。
台風が引き起こす被害
台風が起こるとどんな被害が起こるのか、事前に知っておくことが大切です。
ここからは、台風が来るとどんな被害があるのか、詳しく説明します。
しっかりと被害についての知識をつけて、台風被害を最小限に抑えられるようにしましょう。
大雨による洪水
台風が接近すると、短期間に狭い範囲で雨量が増すので、洪水が起こりやすくなります。
大雨によって、川の氾濫や浸水などが引き起こされます。雨量が1時間に50㎜を超えると、河原から離れている場所でも洪水が起こる可能性があります。
また、マンホールや下水道から、水が溢れ出てしまい、道路が使えなくなってしまう危険もあります。
水辺の近くにいないからといって安心しないで、しっかりと情報を確認し、避難や対策を行ってください。
暴風による被害
台風によって引き起こされる暴風は、とても危険です。
暴風により木や物が倒れ、電柱や電線に被害が起き、停電が引き起こされる可能性があります。鉄道などの交通機関の運休によって、身動きがとれなくなる事も考えられるので、注意しましょう。
風速15㎞以上になると、立っているのが困難になり、小枝などが折れて飛ぶことも考えられます。
暴風によって飛んできたものが、身体に当たって負傷する危険もあります。家の中にいても、窓ガラスが割れてしまう可能性もあります。
また、自分の持ち物が凶器となって、他人に被害を及ぼしてしまう可能性があるので、十分注意をしましょう。
土砂崩れ
台風によって、土砂崩れ被害が起きやすくなります。
台風によって地盤が緩み、崖が突然落下してくる恐れがあります。地鳴りがしていないか、急に湧き水が出たりしていないかなど、しっかりと家の周辺を確認する必要があります。
また、川の近くだと、川底の土砂が一気に流れてくる可能性があるので、避難が必要です。
自分の住んでいる地域の地形を把握して、避難対策を考えましょう。
高波・高潮
台風によって、高波や高潮の被害が起こります。
台風に伴う風が、海水を海岸に引き寄せ、海面の上昇が起こり高潮になります。
また、台風による気圧の吸い上げによって、高波が発生する可能性が考えられます。高波は津波のように、波が海岸に押し寄せる現象のことを指します。
気象庁の情報を随時確認して、危険がないか確認しましょう。避難の必要がある場合は、十分注意して、できるだけ高い所に避難するようにしましょう。
台風が接近する前に確認しておくべき事
台風は、自然災害の中でも、地震などとは違い事前に予測することができます。
台風の発生が気象庁から報告された時点で、被害を最小限に抑えられるよう、対策をしっかりと行いましょう。
ここからは、台風が来る前に確認しておくべきことをご紹介します。
雨戸やシャッターを点検しておく
普段から雨戸やシャッターが故障していないか、不具合がないか確認しておく必要があります。
雨戸やシャッターを閉めることで、台風の被害から家を守ってくれます。
いざという時にしっかりと使用できるように、普段から注意して不具合がないか確認をしてください。
物干し竿を固定する
台風接近時には、物干し竿を固定する必要があります。
物干し竿が固定されていないと、倒れたり棒が風で飛んだりなど、危険が及びます。物干し竿は重く硬いので、凶器になる可能性が高いです。
部屋の中に入れられるものは、しっかりと入れておきましょう。
庭木の手入れをする
庭木の手入れをして、家に危険が及ばないようにしましょう。
庭木の枝が伸びすぎていると、暴風によって倒れたり、枝が凶器となったりする危険性があります。
電線の近くにある木が大きくなっている場合は、倒木によって断線する危険性もありますので、注意しましょう。
段から手入れをして、台風時に危険が生じないように管理しましょう。
窓にひびがないか確認する
窓にひびや傷があると、耐久性が弱くなります。
台風による暴風で、物が飛んできた際に、窓にひびや傷があると割れやすくなります。窓が割れてガラスが部屋に飛び散ると、大変危険です。
窓にひびはを見つけたら、すぐに新しいものに交換しましょう。
ガス栓を閉めてしっかりと固定する
外に置いてあるプロパンガスがしっかりと固定されているか確認しましょう。
暴風で倒れたり、飛んだりしないように固定しておくことで、被害を抑えることができます。
また、固定する際に故障していないか、傷がないかなども同時に確認しましょう。もし支障がある場合は、すぐに修理しましょう。
屋根を点検する
台風の前には、屋根に支障がないか点検する必要があります。
特に、瓦屋根やトタン屋根の場合は、めくれていないか、壊れていないか確認しましょう。弱ってる部分があると、台風がきた時に一気に壊れてしまう可能性があります。
屋根が負傷すると、家の中に直接暴風雨が吹き込んできて、とても危険です。
屋根を目視で確認するのは難しいですが、いざという時のために、しっかりと点検するようにしましょう。
雨どい・排水溝の掃除をする
雨どいや排水溝が詰まっていると、水が流れなくなります。
特に、枯れ葉やビニールゴミなどが詰まってしまっていることが多いです。雨どいや排水溝が汚れていると、水の流れが止まってしまい、水害を引き起こしやすくなります。
普段から排水溝や雨どいにゴミが詰まっていないかどうか確認し、定期的に掃除するようにしましょう。
家族で避難経路の確認をする
避難警告が出る前に、しっかりと家族で避難経路を確認しておきましょう。
台風が直撃してしまうと、停電や交通機関の影響で、連絡が取れなくなる可能性があります。
避難が必要になる前に、近くの避難場所はどこなのか、どうやって行ったらいいのかなど、しっかりと家族で共通認識しておくことが大切です。
災害時に慌てないように、家族で避難場所を確認したり、緊急の連絡先を共有したりしておく必要があります。
台風が接近してきた時の対策方法
いざ台風が接近してきた時に、すぐに対策をすることで、被害を最小限に抑えることができます。
台風前の行動が、家や家族を守ることに繋がります。
では、ここからは台風が接近してきた時の対策方法についてご紹介します。
家の周辺の物を部屋の中に入れる
家の外に置いてある植木鉢や、傘立てなどの物を、部屋の中に入れましょう。
外に物を出しておくと、台風による暴風雨によって飛ばされて、凶器となる危険があります。
部屋の中に入るものは全て入れ、入らない物はしっかりと固定して、飛ばされないようにしましょう。
窓ガラスをテープで強化する
雨戸やシャッターがない場合は、窓ガラスを強化しておきましょう。
暴風雨によって、飛ばされたものが窓ガラスを割り、部屋にガラスの破片が飛ぶ可能性があるので、強化をする必要があります。
飛散防止フィルムなどの防災グッズを使うのがおすすめです。飛散防止フィルムがない場合は、窓にガムテープを張るだけで強化されます。
ガムテープを使って窓を強化する場合は、窓の淵を囲むようにテープを張り、その中を米印を描くようにテープを張り付けましょう。大きいサイズの窓は、その隙間を埋めるようにテープを追加して張り付けましょう。
また、カーテンを閉めておくだけでも、飛散防止の効果があります。
携帯やモバイルバッテリーの充電をする
台風で停電になった時のために、携帯やモバイルバッテリーの充電をしておきましょう。
携帯の充電が切れてしまうと、連絡が取れなくなったり、情報が確認できなくなったりするなどの影響があります。
緊急時に携帯が使えるように、充電を満タンにしておきましょう。
湯舟を満タンにしておく
断水になった時のために、湯舟を満タンにしておきましょう。
生活用水を溜めておくことで、トイレや掃除、洗濯などに使うことができます。
湯舟だけでなく、ダンボールにビニールのゴミ袋を2重に重ね、その中に水を溜める方法もおすすめです。
数日間断水されても家族が生きていける分の水を確保して、緊急時に備えましょう。
台風による災害に備えて用意しておくべき防災グッズ
自分の命や大切な家族の命を守るために、必要な防災グッズを備えておく必要があります。
普段から災害を意識して、防災グッズを集めておくことで、緊急時の助けとなります。
ここからは、災害に備えて用意しておくべき防災グッズをご紹介します。
非常食・保存食
台風被害が大きくなると、食料を手に入れることが難しくなります。
常に非常食や保存食を家に用意して、数日間買い物に行く事ができなくても、耐えられるようにしておきましょう。
ここからは、用意しておくべき非常食や保存食をご紹介します。
飲料水
人間にとって、水は必要不可欠です。
人の体は、食べ物がなくても、水さえあれば20日前後近く生きることができます。しかし、水が1滴も飲めないと2,3日で死んでしまいます。
台風がくる前には、家族全員の数日間分の飲料水をストックしておきましょう。
レトルト食品・缶詰
電気やガスが止まった時に便利なのが、レトルト食品や缶詰です。
レトルト食品や缶詰は、調理しなくても美味しく食べることができます。また、賞味期限も長いため、保存食として、ある程度用意しておくと良いでしょう。
また、栄養不足にならないように、タンパク質が取れる肉や魚の缶詰は必ず備えておきましょう。
お湯や水を注いで食べられる「アルファ米」
「アルファ米」とは、一度炊いた米を乾燥させたもので、人気の保存食です。
お湯や水を注ぐだけで食べることができるので、災害時に電気やガスが止まっても、しっかりとお米を食べることができます。
様々な種類が販売されているので、保存食としてストックしておくと、いざという時に役立ちます。
生活必需品
生活必需品が買えなくなると、町全体がパニックになる恐れがあります。
普段の生活から、少し多めに常備しておくことで、災害の時に慌てずにすみます。
ここからは、備えておくべき生活必需品をご紹介します。
トイレットペーパー
トイレットペーパーは、トイレの時だけに使用するだけではなく、ティッシュ変わりにも使えて便利です。
トイレットペーパーは緊急時に買い占めされることが多いので、備えとしてストックしておきましょう。
台風がきた時に、トイレットペーパーがなくなって困ることがないように、常に予備がある状態を保ちましょう。
ビニール袋
ビニール袋は、雨具や敷物などに使えます。
大雨によって部屋が浸水してしまった際に、ビニールは水を通さないので、大切な物を入れておくことができます。
また、緊急時には簡易トイレ代わりに使用する事も可能です。
ゴミ袋やレジ袋など、大小合わせて10枚ほど用意しておくと良いでしょう。
生理用ナプキン
女性の方は、生理用ナプキンは衛生を守る為にも、必ず必要です。
買えなくなっても大丈夫なように、常に多めに用意しておきましょう。
また、緊急時の応急処置として、負傷した傷口を生理用ナプキンで塞ぎ、ガムテープで固定する方法などがあります。
ウエットティッシュ
ウエットティッシュは除菌効果があり、災害時の衛生管理に役立ちます。
お風呂が使えない際も、ウエットティッシュで体を拭くことで清潔さを保つことができます。
災害時に病気になってしまうと、普段よりも処置が遅れてしまうので、できる限り衛生環境を整えておきましょう。
大容量の除菌効果のあるウェットティッシュや、赤ちゃんでも使える物まで様々な種類があるので、家に常備しておきましょう。
消毒液
消毒液は、災害によって負傷した傷口に使用する事ができます。
傷口を清潔に保っていないと、そこから菌が繁殖して、重症化してしまうケースが多いです。
消毒液でしっかりと消毒して、悪化させないようにしましょう。
また、消毒液は手が洗えない時の代用品にもなります。
おむつ
赤ちゃんがいる方は、おむつを常に用意しておきましょう。
台風被害が長引くことを予想して、普段から多めに買っておくことをおすすめします。
また、災害時には、簡易トイレとしても使用する事ができます。
断水などでトイレの水が流れなくなった時に、おむつに用を足して、ビニールでしっかりと縛っておけば、清潔さを保つことができます。
台風接近時などの災害時に役立つアイテム
いざという時のために防災グッズを持っておくと、災害時に非常に役立ちます。
ここからは、災害時に役立つ防災グッズをご紹介します。
携帯ラジオ
災害情報を仕入れるために、携帯ラジオがあると便利です。
停電などで電気が途絶えた時に、携帯ラジオで最新の情報を入手することができます。
手回し充電式の携帯ラジオだと、充電の心配をする必要がないのでおすすめです。
災害時に情報が入らないと、余計に不安が掻き立てられるので、できるだけ用意しておきましょう。
ヘルメット
ヘルメットは、落下物から頭を守ることができので、備えておきましょう。
台風による暴風で飛ばされてくる物を防御することができます。
頭は人間にとって一番大切な場所で、負傷すると大怪我になってしまう可能性が高いです。
特に、お子様がいる家庭は、ヘルメットを用意しておくと、お子様の安全を確保できます。
LED懐中電灯
LED懐中電灯は、停電の時に役立ちます。
明かりがないと、ガラスを踏んでしまったり、探し物を見つけられなかったりなど、大変なことが多いです。
LED懐中電灯であれば、電気の持ちが長いので、長時間使用する事ができます。
緊急時にすぐに使えるように、玄関やリビングなどの、わかりやすい場所に置いておくのがおすすめです。
家のどこに懐中電灯があるのか、家族でしっかりと確認しておきましょう。
アウトドア用万能ナイフ
アウトドア用万能ナイフは、様々な使用方法があります。
万能ナイフは切れ味が良いので、包丁のように食べ物を切るために使用できる上に、ロープを切ったりする目的でも使用することができます。
また、ナイフだけでなく、ドライバーや缶切り、ハサミ、栓抜き、ピンセットなど、様々な機能が付いているので、一つあるだけで色々な役割をしてくれます。
自分に必要な機能が付いているものを選んで、用意しておくと良いでしょう。
簡易トイレ
断水でトイレが使用できなくなった時に、便利なのが簡易トイレです。
便器で使用できるタイプの物や、どこでも使用できるタイプの物まで、様々な種類のものが販売されています。
また、凝固機能があるものは、排泄物が20秒ほどで固まるので、後処理がしやすいです。
後処理がしやすいか、消臭機能が付いているかなどを考慮して、簡易トイレを選びましょう。
台風による影響で避難をする時の注意点
避難警告が出て、避難をする際にも注意が必要です。
身の安全を守るために避難をするのに、ちょっとした油断で危険な目に遭ってしまっては意味がないですよね。
ここからは、台風による影響で避難する時の注意点についてご紹介します。
外に出ないようにする
台風接近時に、むやみやたらに外に出るのは危険です。
洪水などで浸水している場合、外に出ることによって流されてしまう危険があります。
家の中にいられる場合は、できるだけ家の中で避難しましょう。
また、被害状況の確認をするために河原を見に行く行為は、とても危険なので絶対にしないでください。
情報をしっかりと見極めて、避難するべきなのか、家で待機するべきなのかよく考えて行動しましょう。
できるだけ高い所にいる
台風による被害で避難するときは、できるだけ高い所に避難しましょう。
1階から2階へ避難する形の垂直避難をするのが最善です。頑丈な建物にいる場合は、できるだけ移動しないで、その場で避難しましょう。
また、家の中にいる場合は、家電など持ち運びができるものは、高い場所に移動させておきましょう。
夜に避難しないようにする
夜に避難するのは、とても危険です。
停電などで街頭の灯りがなく、いつもよりも暗くなっているので、周囲の状態を確認することができません。
また、家の周辺も台風の被害によって荒れているので、危険物が落ちている可能性が非常に高くなっています。
避難の必要があるのであれば、夜ではなく日中の明るい時間帯に避難しましょう。
1人で行動しない
避難をする際には、1人で行動しないようにしましょう。
1人で行動すると、何かあった際に助けを呼ぶことができません。
家族がいる場合は、必ず家族で行動しましょう。一人暮らしの場合は、ご近所の人と協力して避難をしましょう。
また、近所に一人暮らしのご老人がいる場合は、様子を見に行って、一緒に避難できるようにしましょう。
地域の皆で協力しあって、取り残されている人がいないか確認しましょう。
長袖、長ズボンを着用する
避難をする際は、気温に限らず、長袖・長ズボンを着用しましょう。
浸水している場合、水の中に何があるのか確認できません。
木の枝や、ガラスなどが流れてくる可能性があるので、体を守るためにも長袖・長ズボンを着用してください。
また、長靴は流される危険性があるので、紐でしっかりと固定できる運動靴を履いて避難しましょう。
まとめ
台風による被害の内容から対処法まで、詳しくご説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
自分が台風災害の被害者になるとは思っていない方も多いかもしれません。
しかし、災害は突然私たちに襲ってくるので、常に警戒しておく必要があります。
台風は、災害の中でも事前に発生がわかるので、事前対策をしっかりとして、被害から身を守りましょう!